ふたりのトスカーナ

LINK CAST・STAFF Introduction Story 原作


あの日、笑顔は奪われた−
監督:アンドレア&アントニオ・フラッツィ
原作:ロレンツァ・マッツェッティ 「Il cielo cade
出演:イザベラ・ロッセリーニ、イェルーン・クラッベ ヴェロニカ・ニッコライ、ラーラ・カンポリ、エレナ・サフォノヴァ、ポール・ブルック

2000年 イタリア、ジッフォニ青少年映画祭 金賞 (最優秀賞)
2000年 ジッフォニ青少年映画祭 ブロンズ賞(最優秀女優賞:ヴェロニカ・ニッコライ)
2000年 フロリダ フォート・ローダデイル国際映画祭 審査員賞 (最優秀外国語映画)
2000年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞 主演女優賞、新人監督賞 ノミネート
2001年 ベルリン国際映画祭 ドイツ児童救済週間部門 特別賞 (最優秀作品)
2001年 ナストロ・ダルジェント賞 新人監督賞ノミネート

東京都知事推奨
厚生労働省社会保障審議会推薦
東京都教職員組合推薦



SPCIAL LINK/スペシャルリンク
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地中海イタリア語学院
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日伊文化交流サロン「アッティコ」
Love-Italy
原作本「ふたりのトスカーナ」 竹書房文庫より1月25日(土)発売決定! @竹書房HP



CAST・STAF/キャスト・スタッフ
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監督・脚本:アンドレア&アントニオ・フラッツィ
1944年イタリア、フィレンツェ生まれの双子の兄弟。大学で文学、哲学をそれぞれ 専攻。その後、演劇の道に進み、72年に共同演出家として舞台デビュー。《ドン・ ジョヴァンニ》、《Victor ou les enfants au pouvoir》、《ハムレット》、《カラ ミティ・ジェーン》といった演目をミラノのピッコロ劇場などで公演した。75年には イタリアの国営放送局RAIでTV番組の演出やドキュメンタリーの監督なども始める。 79年「Diario di un uomo di 50 anni (50歳の男の日記)」でTV映画を共同監督。80 年には「La cosa sulla Soglia (入り口での事)」でミストフェスト(ミステリー映画 祭)の監督賞を受賞。86年はシュニッツラー著「恋愛三昧」を「La Contessina Mizzi」としてTV化。87年にはミニ・シリーズ「Nel gorgo del peccato (罪に束縛 され)」(86)で高く評価され、AICRET(イタリア放送協会)賞を受賞した。90年にはバ ルバラ・デ・ロッシ主演「La storia spezzata (こわれた物語)」を初めてフランス との合作で監督し、92年アグリジェントのTV賞テレガットで最優秀ミニ・シリーズ賞 を受賞。2部のミニ・シリーズとして作った「Due madri per Rocco (ロッコの2人の 母)」(93)は、94年サレルノ映画祭でイタリア大統領賞を受賞した。95年は「La storia di Chiara (キアラの物語)」でイタリアTV賞の監督賞を受賞し、続くゼンタ ・バーガー、オメロ・アントヌッツィ共演「Dopo la tempesta (嵐の後で)」ではサ レルノ映画祭の観客賞と中央ヨーロッパ映画祭に入賞。97年はセルジョ・カステッ リット主演「Don Milani-il priore di Barbiana (ドン・ミラーニ、バルビアーナ教 区司祭)」でエンニオ・フライアーノ賞を受賞するなど、作品発表毎に高い評価を得 ており、イタリアTV界を代表する兄弟監督として君臨している。  今回、チェッキ・ダミーコの信任を受け、ロッセリーニ、クラッベ、サフォノヴァ ら魅力的なキャストを得て取り組んだ、初の映画作品を感動的なものに仕上げ、各映 画祭などで多くの賞を獲得した。この後マッシモ・ギーニらの出演で「Almost America」をカナダとの合作で手掛けている。

監督作品 (本作と「Almost America以外はTV)
79: Diario di un uomo di 50 anni
  : L'impostore (シリーズ)
80: La cosa sulla Soglia (シリーズ)
81: La Biondina (ミニ・シリーズ)
84: La zia di Carlo
85: La purga del Bebe'
 : Leonia e in anticipo
 : Madame Princesse
86: Nel gorgo del peccato
 : La Contessina Mizzi
90: La storia spezzata
92: Uscita di emergenza
93: Due madri per Rocco (ミニ・シリーズ)
94: La storia di Chiara
96: Dopo la tempesta
 : L'avvocato" delle donne
97: Il nostro piccolo angelo
 : Don Milani-il priore di Barbiana
00: ふたりのトスカーナ
01: Almost America



イザベラ・ロッセリーニ(カッチェン・アインシュタイン)
[ISABELLA ROSSELLINI, Katchen]

1952年6月18日イタリア、ローマ生まれ。父は監督のロベルト・ロッセリーニ、母 はスウェーデン出身の大女優イングリッド・バーグマン。双子の姉として生まれる (妹はイングリッド・イゾッタ)。5歳で両親が離婚し、母方に付く。大学で学んだ 後、TV局RAIでADを務めた後、NY支社に派遣され、当地でレポーターなどもこなす。 76年には母が出演したヴィンセント・ミネリ監督作「ザ・スター」で映画に初出演。 その後はTVのお笑い番組でロベルト・ベニーニを相手に4年間共演し、お茶の間の名 声を獲得。一方でランコム社のイメージ・モデルも務め、その美貌を世界に知らしめ た。79年にタヴィアーニ兄弟監督の牧歌的なファンタジー「草原」でヒロインを好演 して評判となり、翌年ナストロ・ダルジェント賞の新人女優賞を受賞。この頃、マー ティン・スコセッシと結婚し、活動をセーブするが、83年に離婚。その後モデルの ジョナサン・イドマンと再婚し、一児を設けるものの再び女優活動を選び、85年『ホ ワイトナイツ/白夜』でハリウッド・デビュー。翌年『ブルーベルベット』でニュー ロティックな役を怪演してスキャンダラスな話題となり、イタリアでは不謹慎とされ 『黒い瞳』の出演場面をカットされる一方でインディペンデント・スピリット賞の主 演女優賞を受賞。一躍時の人となり、デイヴィッド・リンチとのコラボレーションで 様々な役に挑戦。90年には『今ひとたび』の好演でピープル誌の「世界で最も美しい 女性50人」に選出。92年は『永遠に美しく...』でサターン賞の助演女優賞を受賞。 「The Tracey Ullman Show」や『フレンズ』などのTVなどにも出演し、97年はシリー ズ『シカゴ・ホープ』の出演エピソードによりゲスト女優賞にノミネートされ、マー ク・ライデル監督『判決/クライム・オブ・ザ・センチュリー』でエミー賞候補と なった。なお、94年『不滅の恋/ベートーヴェン』でクラッベと初共演し、彼の監督 作「Left Luggage」(98)での演技によりベルリン映画祭の特別賞を与えられ、本作で の熱演でもダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞の主演女優賞にノミネートされた。一 方、コスメティックの会社[MANIFESTO]を興し、サイト[www.isabellarossellini.com]でも自社ブランドのメイクやフレグランスについての 解説も行っている。

主な出演作品
76: ザ・スター[v] (ヴィンセント・ミネリ)
79: 草原[f] (タヴィアーニ兄弟)
85: ホワイトナイツ/白夜 (テイラー・ハックフォード)
86: ブルーベルベット (デイヴィッド・リンチ)
87: シエスタ (メアリー・ランバート)
 : 黒い瞳 (ニキータ・ミハルコフ)
 : タフガイは踊らない (ノーマン・メイラー)
88: ゼリーと私[v] (アベル・フ?ーラ)i
89: 今ひとたび (ジョエル・シューマッカー)
90: ワイルド・アット・ハート (デイヴィッド・リンチ)
 : 宮廷円舞曲 (ジャン=シャルル・タケラ)
 : アイボリー・ハンター[v] (ジョセフ・サージェント/TV)
91: ライズ・オブ・ツインズ[v] (ティム・ハンター/TV)
92: 永遠に美しく… (ロバート・ゼメキス)
 : フライング・ピクルス[v] (ポール・マザースキー)
93: 堕ちた天使たちVol.1 (TV/トム・クルーズ篇「ついてない1日」)
 : 愛の果てに (ジョン・シュレシンジャー)
 : フィアレス (ピーター・ウィアー)
94: ワイアット・アープ (ローレンス・カスダン)
 : The Gift (ローラ・ダーン/TV)
 : 不滅の恋/ベートーヴェン (バーナード・ローズ)
95: ヴァンゲリア (TV/ロバート・ゼメキス篇「罠に落ちたボギー」)
96: シェフとギャルソン、リストランテの夜 (スタンリー・トゥッチ)
 : フューネラル (アベル・フェラーラ)
 : 判決/クライム・オブ・ザ・センチュリー (マーク・ライデル/TV)
97: オデッセイ (アンドレイ・コンチャロフスキー/TV)
98: インポスターズ[v] (スタンリー・トゥッチ)
 : Left Luggage (イェルーン・クラッベ)
 : エクスカリバー 聖剣伝説[v] (スティーヴ・バロン/TV)
00: ドン・キホーテ[d] (ピーター・イェイツ/TV)
 : ふたりのトスカーナ (アンドレア&アントニオ・フラッツィ)
01: Empire (フランク・ライス)
02: Roger Dodger (ディラン・キッド)
 : Mysteries of Love (ジェフリー・シュワーツ/V)
 : Napoleon (イヴ・シモノー/TV)
 : The Wedding Contract (ロバート・グリーンハット)
03: The Tulse Luper Suitcases (ピーター・グリーナウェイ)
 : Monte Walsh (サイモン・ウィンサー/TV)



イェルーン・クラッベ(ヴィルヘルム・アインシュタイン)
[JEROEN KRABBE,Wilhelm]

1944年12月5日オランダ、アムステルダム生まれ。祖父、父が画家だったこともあ り、幼い頃から絵を書いて育つが、元女優で映画の字幕なども手掛けていた母の影響 で、映画にも親しむ。兄ティムは作家となり、映画化された「失踪」など発表。アム ステルダムのリートフェルド芸術院で美術を専攻し、65年に卒業。その後演技の道に 方向転換し、当地の王立演劇院に入学。以来、演技を学びながら舞台活動も始めて国 内を巡演し、特に《アンネの日記》の公演で成功をおさめる。映画にも時折出演して いたが、ポール・ヴァーホーヴェンと出会い、アカデミー賞候補作「女王陛下の戦 士」(77)、「スペッターズ」(80)、アヴォリアズ映画祭グランプリ作『4番目の 男』(83)でのコラボレーションで世界的に注目を集める。その後は活躍の場を広げ、 英語作品にも次々と出演を始め、人気シリーズ『マイアミ・バイス』のエピソードに も主演。87年には『007/リビング・デイライツ』に敵役で出演。ロングラン・ヒッ ト作「デランシー・ストリート」(88)の作家、『サウス・キャロライナ/愛と追憶の 彼方』(91)のヴァイオリニストなどで鼻持ちならない男を好演して印象づけ、『逃亡 者』では主人公を陥れる黒幕役で広く認識されるようになった。  一方、『不滅の恋/ベートーヴェン』、TV『オデッセイ』で共演したイザベラ・ ロッセリーニをヒロインに得て、長らく企画していた初監督作「Left Luggage」を98 年に完成。ベルリン映画祭の"嘆きの天使"賞やドイツ・エムデン映画祭、オランダ映 画賞の作品賞を受賞し、各国で評判となった。本作後はハリー・ムリシュ原作「The Discovery of Heaven」をスティーヴン・フライ、グレッグ・ワイズ主演で映画化し て、好評を博した。

主な出演作品
77: 女王陛下の戦士[v] (ポール・ヴァーホーヴェン)
80: スペッターズ[v] (ポール・ヴァーホーヴェン)
82: 第三次世界大戦 (デイヴィッド・グリーン、他/TV)
83: 4番目の男 (ポール・ヴァーホーヴェン)
85: 海へ帰る日[v] (ジョン・アーヴィン)
86: ノー・マーシィ/非情の愛 (リチャード・ピアース)
 : ジャンピン・ジャック・フラッシュ(ペニー・マーシャル)
87: 007/リビング・デイライツ (ジョン・グレン)
 : 特捜刑事マイアミ・バイス(TVシリーズ/『女刑事ジーナの復讐!!』篇)
 : コードネーム・ダンサー[v] (バズ・キューリク/TV)
88: ワールド・アパート (クリス・メンゲス)
 : パニッシャー (マーク・ゴールドブラット)
 : デランシー・ストリート/恋人たちの街角[v](ジョアン・ミクリン・シルヴァー)
89: スキャンダル (マイケル・ケイトン=ジョーンズ)
90: シークレット・ウェポン (ドン・テイラー/TV)
 : ゴールド・レイダース[v] (ジョン・シール)
 : ロビン・フッド (ジョン・アーヴィン)
 : モサドに狙われた男 (イアン・シャープ/TV)
91: KAFKA迷宮の謎 (スティーヴン・ソダーバーグ)
 : サウス・キャロライナ/愛と追憶の彼方(バーブラ・ストライサンド)
92: 独裁/スターリン (イヴァン・パッサー/TV)
 : わが街セントルイス[v] (S・ソダーバーグ)
93: 逃亡者 (アンドリュー・デイヴィス)
 : インディ・ジョーンズ/若き日の大冒険(TV/ニコラス・ローグ「パリ,編」)
94: カストラート (ジェラール・コルビオ)
 : 不滅の恋/ベートーヴェン (バーナード・ローズ)
97: ロルカ、暗殺の丘 (マルコス・スリナガ)
 : オデッセイ (アンドレイ・コンチャロフスキー/TV)
98: エバー・アフター (アンディ・テナント)
 : 娼婦ベロニカ (マーシャル・ハースコウィッツ)
 : Left Luggage (監督・製作も)
99: 理想の結婚 (オリヴァー・パーカー)
00: ふたりのトスカーナ (フラッツィ兄弟)
01: The Discovery of Heaven (監督も)
02: Fogbound (アテ・デ・ヨング)



Introduction/解説
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少女たちの小さな胸はふるえた。
楽しかった夏の日が、目の前で崩れていくのを見ながら―。


フェリーニも絶賛! ヴィアレッジョ賞に輝いた自伝的物語
かのフェデリコ・フェリーニをして、「この本を読んだ時ほど、熱狂的にのめり込 み、楽しんだことはめったにない。」と言わしめた本作の原作「天が落ちてくる(Il cielo cade)」は、ロレンツァ・マッツェッティが61年に発表した初の自伝的小説で ある。イタリア三大文学賞の1つであるヴィアレッジョ賞を獲得し、世界中で翻訳が 出版された。 第2次世界大戦下のトスカーナ地方を舞台に、両親を交通事故で失い、伯父夫婦のも とに引き取られた姉妹のひと夏の出来事を綴った本作は、原作同様、姉ペニーの目を 通して物語が描かれる。子供ならではのユーモラスなエピソードと、涙を誘う厳しい 現実とが交錯し、観客を深い感動へと導く小説の世界を再現することに成功した。

眩しい太陽の降りそそぐトスカーナの夏は、ある日突然終わりを告げた…
1943年夏、ペニーとその妹ベイビーは、両親の突然の死によって、伯父夫婦の家で暮 らすことになった。自然に囲まれた田舎での新しい生活は、2人にとっては未知の世 界。近所の子供たちやクラスメートと交流を深めていく中で、ペニーとベイビーは、 身の回りに広がる世界の様々な出来事に触れ始める。伯父さんの不思議な魅力、ムッ ソリーニは彼女たちが思っていたような神様ではなかったこと、宗教のこと、逃れら れない何か大きな力が迫っていること、愛する人たちを失うことへの不安、密やかな 大人たちの愛の営み、風変わりな音楽、ドン・キホーテの物語…。人生は秘密でいっ ぱいだった。 しかし、楽しい日々は長くは続かなかった。突然の出来事に、ペニーとベイビーの夏 も静かに幕を閉じようとしていた…。

イングリット・バーグマンを彷彿とさせるイザベラ・ロッセリーニ
ペニーとベイビーを優しく包み込む伯母ケッチェンを演じるのは、本国イタリアの みならずハリウッドでも活躍中のイザベラ・ロッセリーニ。母のイングリッド・バー グマンを彷彿とさせる本作での演技は、これまでのどの作品よりも素晴らしいと大絶 賛され、イタリアのアカデミー賞と呼ばれるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞の主演 女優賞にもノミネートされた。また音楽と芸術を愛する伯父ヴィルヘルムには、監督 としても評価の高いイェルーン・クラッベが扮し、作品に深みを与えている。その 他、『踊れ!トスカーナ』(96)のバルバラ・エンリキ、『ムッソリーニとお茶を』 (99)のジャンナ・ジャケッティなどの実力派も脇を固めている。  イザベラ・ロッセリーニという魅力的なキャストを得て、初の長篇監督作ながら、 その人物描写や演出力が絶賛の的となったのは、双子の兄弟アンドレア&アントニオ ・フラッツィ。TV界では既に多くの受賞歴を持ち名声を得ていた2人だったが、本作 では世界的ベストセラー小説を40年以上経て見事映像化し、2001年ベルリン国際映画 祭のドイツ児童救済週間部門特別賞を獲得したのをはじめ、世界各地の映画祭などで 多くの賞に輝いた。

イタリア映画界の至宝が結集したスタッフたち
スタッフにはイタリア映画史とともに歩んできたとも言うべき、数々の受賞歴を持 つ経験豊かな実力派が揃った。脚本には、ヴィットリオ・デシーカやルキノ・ヴィス コンティ、ミケランジェロ・アントニオーニ、フランチェスコ・ロージ、マリオ・モ ニチェッリなど錚々たる監督たちから絶大な信頼を得てきたスーゾ・チェッキ・ダ ミーコ。撮影はマルコ・ベロッキオやナンニ・モレッティ、エットレ・スコーラ、ニ キータ・ミハルコフ作品などを手掛け、自然光を多用した映像美が高い評価を受けて いるフランコ・ディ・ジャーコモ。音楽には、パゾリーニの『奇跡の丘』(64)や フェリーニの『女の都』(80)、また最近では『イル・ポスティーノ』(94)や『年 下のひと』(99)なども手掛けるルイス・バカロフ。その他、一連のヴィスコンティ 作品で知られる美術のマーリオ・ガルブリアやオペラ界で活躍する衣装のカルロ・ ディアッピなど、イタリアの才能が結集している。



Story/物語
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人生は不思議なことや秘密でいっぱいだった。

両親の死、そして伯父さんの家へ
1943年の夏、第2次世界大戦下のトスカーナ地方、フィレンツェ郊外。自動車事故で 両親を失ったペニーとその妹ベイビーは、音楽と芸術を愛するユダヤ系知識人アイン シュタイン氏と結婚した、イタリア人の伯母ケッチェンが暮らす田舎の屋敷に引き取 られた。そこには夫妻とその娘のマリーとアニー、メイドのエルサとローサたちが暮 らしており、屋敷には画家のマヤおばさん、その夫のアルトゥロ、アニーにピアノを 教えているピット先生など、大勢の人が出入りしていた。

トスカーナの自然の中で
しっかり者で妹思いのペニーと、まだ両親の死の意味もよくわからないベイビーの新 しい生活が始まった。アニーは突然やって来たいとこの存在が気に入らない様子で、 ちょっとしたことで、すぐ2人と言い争いになってしまう。それでも、ペニーとベイ ビーは地元の小学校に通い始め、放課後は近くの農園の子供たちや学校のクラスメー トたちと遊ぶようになった。鬼ごっこや木登り、川遊び、戦争ごっこ…、泥んこに なってエルサに叱られながらも、ペニーとベイビーは自然に囲まれた屋敷での生活を 楽しむようになっていた。伯父さんと伯母さんは「今日からは私たちが親代わりよ」 と、ペニーに言うのだった。

新たな絆
しかしある日、事件は起きた。伯父さんの家を訪れた司教様のケープを、ベイビーが 切ってしまったのだ。現場を見ていなかった伯父さんは、ベイビーでなくペニーを 叱った。"私は誰にも愛されていない"と泣くペニー。翌朝、「首をつります」という 置手紙を残して姿を消してしまった。皆は大騒ぎとなって彼女を探し回り、伯母さん はペニーに冷たいと伯父さんを責める。警察に連絡しようとしたその時、自殺できず にいたペニーが泣きながら姿を現した。伯母さんは「あなたをとっても愛している わ」と、そして伯父さんは言った。「これからは一番の友達になろう」と。

不思議な世界を覗いて
学校での先生の授業や伯父さんの話を通して、ペニーとベイビーは身の回りに広がる 様々な世界を知った。ムッソリーニは絶対的な存在ではなかったこと、司教様の言う 神様と伯父さんの宗教のこと、芽生えつつある残酷さについて、逃れがたい現実、 ローサと恋人ネッロとの密やかな愛の営み、ピット先生のピアノや風変わりな音楽、 ドン・キホーテの物語…、人生は不思議なことや秘密でいっぱいだった。

ドイツ軍の影
国王の命令でムッソリーニが逮捕された。ピット先生はこのチャンスにスイスに避 難することになった。伯父さんはピット先生の誘いを受けず、この家に留まるとい う。次いで連合軍との休戦も公表され、事態は好転するように見えた。しかし、ドイ ツ軍の侵入によって事態は新たな局面を迎えた。車は取上げられ、学校も接収されて しまう。伯父さんの家にもドイツ兵がやって来た。食事中にも空爆の音は止まず、ベ イビーは怖さに耐えられずにテーブルの下に隠れるのだった。

伯父さんに迫る危険
ドイツ軍による占領は、日に日に激しさを増していった。ローサの恋人ネッロは連れ 去られて行方がわからなくなってしまった。ドイツ軍によるユダヤ人狩りは、ローマ に始まって今はフィレンツェまで迫っていると、司祭様までが警告に訪れた。しか し、伯父さんは立ち去るつもりはないという。司祭様から伯父さんが危ないと聞いた ペニーは、ドイツ将軍をお茶とお菓子でもてなすが、結局伯父さんを助けて欲しいと は言えなかった。伯父さんがいなくなると思うと怖くてたまらず、ペニーは泣きなが ら逃げてと頼んだが、伯父さんは決して逃げないと言うのだった。

終戦、しかし…
伯父さんはイタリア人のレジスタンスを担うパルチザン入りを決め、仲間とともに旅 立っていった。外は危険だからと、屋敷の中で一日を過ごす日々が続いていたある 日、ラジオ放送で終戦が知らされた。ドアを叩く音に、皆は英国軍だと喜びながら屋 敷の外へと飛び出そうとした。しかし、目の前に立ちはだかっていたのは、ナチス親 衛隊の姿だった…。



原作 Lorenza Mazzetti/ロレンツァ・マッツェッティ
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1928年フィレンツェ生まれ。幼くして孤児となり、本作で描かれたように妹と共に 叔父のアインシュタイン家に引き取られる。しかし、第二次大戦によって44年8月3 日に叔母と従妹たちが残殺され、翌年には伯父も自殺。再び孤児となった。50年代 に渡英し、53年よりスレイド美術学校で学ぶ。在学中に知り合ったリンジー・アン ダーソン、カレル・ライスらと共にフリー・シネマの運動を始め、カフカ著「変身」 を脚色した16ミリ短篇「Metamorphosis」を監督。その後、BFIの助成を得て、 イースト・ロンドンに暮す2人の唖を描いた中篇 「Together」(55)を作り、56年カンヌ映画祭短篇部門で上映されるやコンペ外な がら評判となり、探究賞を受賞。イタリアに戻り、RAIテレビでTV番組も演出。61 年には自らの少女時代を元に描いた本作の原作「Ilcielo cade (天が落ちてくる)」を 出版して作家デビューし、62年ヴィアレッジョ賞を受賞。一方で『豊かなる成熟』 (61)、『かくしカメラの眼』(62)といったチェーザレ・ザッバティーニ総監修による オムニバスの挿話も監督。また、前作の世界的成功により63年には続編「娘たちは 怒りをこめて Con rabbia」を、69年には三部作の最終作「Uccidi il padre e la madre」 を発表した。また、心理学についてのエッセイストとしても活動した。その後はローマに 「Il Puppett Theatre di Campo de'Fiori」をオープンして子供のために人形劇を 上演するなど、幅広い活動を展開した。

CHECK! 原作本「ふたりのトスカーナ」 竹書房文庫より1月25日(土)発売決定!
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Review/海外批評
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人物描写、リズムのセンス、悲喜の絶妙なコントラスト、 そして、子供たちを含めた役者たちの演出は、 これが長篇デビューの監督とは思えない、素晴らしい経験がうかがえる。
(Vivi Cinema)

イタリア映画には珍しい、笑いあり感動ありの作品。 イザベラ・ロッセリーニの演技は驚くに値し、これまでのどの役より魅力的な女性を演じている。 それは母イングリット・バーグマンを彷彿とさせるほど、感動的なものである。
(La Repubblica−Donne)

演出が素晴らしく、生気にあふれ感動的でありインパクトがある。 いったいなぜ、カンヌ国際映画祭はこの作品をノミネートしなかったのだろうか。
(La Repubblica)

かけがえのない子供たち、テーマと物語の観点、完璧なキャスト。アンティークでありながらすばらしい仕立て。 原作が出版されてから40年を経た今、作られるべくして本作は完成したのだ。
(Messaggero)

喜びと悲劇、事実と記憶、軽妙な時空と忘れられない時を際立たせている追想のハーモニー。 素晴らしいスーゾ・チェッキ・ダミーコの脚本の助けを借りて、2人の監督は、 テレビ番組の経験だけしかないにもかかわらず見事に小説を再現し、情熱と理性と心を巻き込む作品を完成させた。
(Tempo)

本作は、魅力的で真のプロフェッショナルである、 アンドレア&アントニオ・フラッツィ監督による非凡な作品だ。
(Corriere della Sera)




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